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洗濯日和

洗濯日和

その2

じょうろ 緑 ひきつづき、あらいぐまの詩をお楽しみくださいませ©

鉢花  長靴の思い出   ちびてるライン

  たとえば今日ここで 誰かと誰かが出会うとして
  それが 運命なのかどうかは 誰にもわからない

  小さな頃 TVでよくみていた 大好きだった小さな妖精が
  大きくなって出会う 特別なヒトからの 世代を超えた愛のメッセージだと 誰が思うだろう

  これは運命だった 
  もしかすると 運命以上の偶然は ないのかもしれない   雨降りの少女

                                         
  私は 小雨の中をゆっくりと走る電車の中で そんなことを考えていた

  窓の外の 高速道路の上の箱型のトラックが
  何を運んで走っているのか 理解った気がした

  終着駅の階段を 急ぎ足で駆け下りる
  人ごみに紛れた私を それでも彼は見つけるのだろうか

  ブラウン管のうら側で
  遠い日の少年は まだ見ぬ幼い少女を想い
  少女は 再び出会えることを願っていた       

  空はいつしか七色の光を放ち 二人の足元を照らしていた

  もう長靴はいらない

  二人だけの秘密だから
                   ちびてるライン


鉢花  ラッシュアワー・ドリーム  鉢花

  ソーダ水を一気に飲み干した
  体中を あお色の冷たい気泡がかけめぐった

  真夏の足音は せかされるように すぐ耳元までやってきている

  誰かの視界が 私の視界と 交差した
  マーブル模様の人ごみの中で たったひとつの国へと迷い込んでしまった二人
  
  堕天使たちは いつから こうなることを知っていたのだろう

  いたずらに  笑う  そして羽ばたいた まるでシャボン玉のように

  ますます体温は 上昇する  のどが渇く

  もっともっと 心が刺激を求めるのと うらはらに 体は癒されたいと願っている 
  
  ラッシュアワーな世界に生きる大人たちは皆 こうしてオアシスをさがしているのだろうか?

  あお色の空にとけたクリームソーダーに 
  いつしか 淡い 夢を見る  甘く 切ない 恋のユメ

 


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